ドローンのセキュリティ技術実装の実証開発

 セキュアドローン協議会では、ドローンの業務活用におけるセキュリティ技術実装のための実証開発に取り組んでいます。実証開発にあたっては、当協議会の賛助会員である、一般社団法人セキュアIoTプラットフォーム協議会(SIOTP協議会)の協力を得て開発を行っています。

 ドローンの業務活用が進むなか、墜落などの事件・事故の増大が危惧されています。セキュアドローン協議会は、会員各社の先端ドローン技術、セキュリティ技術、IoT関連技術といったICT関連技術や経験、知見を生かし、ドローンの安心・安全な自動飛行環境ならびにセキュリティ対策を確立するため、実証開発に取り組みを行っております。
 産業用ドローンを安全に利用するには、ドローンを操縦・管理するユーザー(人)とドローン本体そのものセキュリティおよび取得情報のセキュリティ対策が必要であると考えています。 ドローンを自動操縦・飛行させるために利用するPCやスマートデバイスとの間には、特別なセキュリティ技術は実装されていないのが現状です。

 「ドローンセキュリティガイド」に示しているように、ドローン本体とプロポ間の通信は、基本的にWi-Fiで通信されており、SSIDとパスワードのみで接続されています。ドローン利用にあたっては、工場出荷時のSSID、パスワードが利用されているケースが多く見受けられ、これはWi-FiルータやWebカメラ、監視カメラで課題となっているケースと同様に、セキュリティリスクが高く、ドローン本体とPCやスマートデバイス間の通信には暗号強度の低い技術が使用されているため、セッションハイジャック(乗っ取り)の危険性があります。操縦者・管理者(人)の認証同様、ドローン本体との認証には、電子証明書などを利用したセキュアな認証技術の実装が必要です。

 ドローン本体とPCの間の認証をSSIDとパスワードのみではなく、電子証明書による認証を実装することによって行い、正しい電子証明書を所持するPCのみがドローンに接続できることを実証しました。 SIOTP協議会では、日本の産業界の知見を集約し、IoT機器の製造段階からサービス層まで包含したセキュリティ標準化の取り組みを推進しています。実証開発にあたっては、SIOTP協議会が策定を行うICチップやデバイス層に求められるセキュリティ機能や仕様に基づき実装を検討し開発しています。

 ドローンを始めとしたオープンソースソフトウェア(OSS)をベースとした、機器やセンサーの産業利用にあたっては、製造段階からセキュリティ技術が実装された安心・安全な利用環境が求められています。今後もSIOTP協議会と連携・協力によりドローンやロボテックスなどの分野において、共同で実証開発を実施していく予定です。

*1:フライトコントローラー フライトコントローラーは、ドローンの中核部分であり人間で言うと脳です。各種情報をもとに演算処理を行い、機体の飛行を指示、安定して飛行するため制御を行います。飛行中の機体の傾きや角度など情報を演算することでモーターへの回転数を命令します。